自然を味方につける

 

ロンドンから車で北東に約2時間行った所に“ベス・チャトー・ガーデン”というお庭があります。イギリスの数多くの庭園の中でも、私がもっとの好きな庭のひとつです。

固く乾燥してとても農地に向かないような土地ですが、そこに移り住んだチャトー夫妻の徹底したガーデンエコロジー精神のもとに作られています。その庭は宿 根草(多年草)中心とした植物のみで構成され、とても心を癒してくれます。また、その宿根草によるデザインは植物本来の生命力による美しさに満ちあふれ、 宝石箱のように美しい地上の楽園のようです。特に感心したのが、庭園の一角に作られている“グラウベル・ガーデン”(砂利敷の庭園)です。

 

 

 

 

 

 


現地のスタッフによると、その土地の年間総降雨量は約500ミリで、愛知県の約3分の1ですが、年間を通じて一滴の水も与えずに管理をしているようです。それでいて、十分に見応えのある景色を作りだしています。私たちは庭を造る時に自分たちの手で植物を管理し、美しい景色を作ろうとしますが、“ベス・チャトー・ガーデン”においては、その土地の環境に最も適した植物を選んで、あとは極力自然まかせに育てています。言い換えれば、自然を人間がコントロールするのではなく、自然を味方にして作り上げている庭です。

この「自然を味方につける」という考え方は、これからの庭づくりの大きなテーマであると思います。私たちの花遊庭においても植物の性質をしっかりとつかんでできるだけ楽な手入れができるよう日々、勉強をしています。

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