植物情報 NO.24 アラカシとシラカシ

2018年4月3日 by 天野勝美

 

 

 

 

 

 

 

 

日本原産の常緑高木で以前から庭によく植えられました。

特にアラカシの山だしの株立ちの植木は棒ガシと呼ばれ、

20年以上前は庭にも植えられていましたが、

現在はあまり棒ガシを植えなくなってきました。

その理由は、手入れがきちんと行われずに大きくなり過ぎたことが

要因だと考えられます。

 

アラカシとシラカシはとても良く似ていますが、

アラカシは葉が大きく葉にギザギザの鋸歯が目立ちます。

 

 

 

 

 

 

シラカシはアラカシよりも葉が細く、葉の裏がやや白っぽいです。

 

 

 

 

 

 

樹形全体で比較すると、アラカシのほうが力強く、

シラカシは優しい感じの樹形になります。

アラカシ、シラカシともにどんぐりの実がつきますが、

実がつくようであれば手入れがしっかりとされていない状態です。

 

アラカシ、シラカシの特性と剪定の仕方

ともに日当たりを好みますが、半日陰でも大丈夫です。

樹勢は強健で成長も早く、放任しておくと非常に大きな木になります。

萌芽力もあり、生垣としての利用もされています。

主に高垣として使いますが、京都ではアラカシやシラカシを

低い生垣として利用している庭もあります。

その場合は年間を通してとても丁寧な剪定を行っています。

 

 

 

 

 

一般の庭での利用は株立ちの樹形の木が多いです。

常に透かし剪定がされている場合は良いですが、

一度放任して大きくなりすぎてしまうと、とても扱いにくい植木になります。

枝や葉が込みすぎず、葉の間から枝や幹が透けて見え、

風が抜けるようにしておくことが望ましいです。

 

具体的な剪定時期はその年の枝の成長が止まった6月から7月と、

秋芽の成長が止まった10月以降に切戻し剪定と透かし剪定を行います。

年2回の剪定が理想です。

 

 

 

 

 

一年を通して葉のボリュームが少ない状態にしておくと、

成長のスピードを大幅に抑えることができます。

一年間伸ばし放題にしておいて、秋から冬にかけて

しっかりとした強剪定をすることもありますが、

その場合翌年の夏には非常に元気の良い徒長枝が出て樹形を乱します。

 

病害虫の心配は比較的少ないですが、ウドンコ病が出て

葉が白く見苦しくなることがあるので、殺菌剤で防除します。

 

 

 

 

 

 

植物情報 NO23 ツワブキ

2018年2月19日 by 天野勝美

 

 

 

 

 

 

ツワブキは日本原産の常緑の宿根草で、以前から日本の庭ではよく使われてきた植物です。

葉につやがあるので別名をツヤブキとも言われてきました。

丈夫で扱いやすい植物なので、自然樹形の雑木風の植栽の下草としてもっと使用しても

良い植物だと思います。

和庭の下草のイメージが強いですが、イングリッシュガーデンのような庭にも合うと思います。

 

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ツワブキの特性と育て方


やや日陰を好みます。夏や西日の強い日差しに当ると

葉が傷むこともあるので注意します。

常緑の丸い葉で白や黄色の斑入りの葉も楽しめます。

 

 

 




秋の11月頃にキクによく似た黄色の花を咲かせます。品種によっては白の花もあります。

成長も穏やかで、ほとんど放任状態で大丈夫な宿根草です。

手入れとしては、古くなって傷んできた葉を切り取る程度でよいでしょう。


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ツワブキの品種


ツワブキには基本種の丸い緑葉だけでなく、葉に白や黄色の斑が入ったものや、

葉が波打ったり、縮れたりする品種があります。

緑葉だけでなく、品種を選ぶと庭の表情を豊かにできます。

 

キンカン(金環)

葉に黄色の縁取りが入ります。

 

 

 

 

 

 

キンモン(金紋)

葉全体に大小様々な黄色い点々の斑が入ります。

星斑とも呼ばれます。

 

 



 

シシバ(獅子葉)

葉の縁が大きく波打ちます。

 

 

 

 

 

 

チリメン(縮緬)

葉の表面に細かい凹凸ができます。

 

シロフクリン(白覆輪)

葉に白色の縁取りが不規則に入ります。

縁取りが途中で切れる品種もあります。

 

 

 

植物情報  NO.22 ツバキとサザンカ

2018年1月15日 by 天野勝美

 

 

 

 

 

椿(ツバキ)山茶花(サザンカ)は日本の庭において

昔からよく植えられてきた植木です。

残念ながら最近は以前ほど使われていませんが、

魅力的な品種がたくさんあり、これからもっと使ってみたい花木です。


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ツバキとサザンカの違い

どちらもツバキ科の植木でよく似ていますが、主な違いは以下の通りです。

 

●花の咲く時期

サザンカは10月から1月頃ツバキは12月から4月頃に花を咲かせます。

品種によっては違うものもあります。

 

●花の散り方

サザンカは花ビラがばらばらに散り、

 

 

 

 

 

 

ツバキは首ごとまとまって落ちます。

ツバキの花は落ちた後に茶色になり庭の美観を損ねるので、

早めの掃除を心がけます。

 

 

 

 

 

 

●葉の違い

 

[ツバキの葉]                 [サザンカの葉]

 

 

 

 

 

ツバキの葉には艶つや感があります。

サザンカのほうがツバキより小さく、葉に鋸歯(細かいギザギザ)があります。

ただし、品種によっては当てはまらないものもあり、ツバキとサザンカの分類は

難しいようです。

 

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ツバキとサザンカの品種

日本で作られているツバキとサザンカの品種は2,000種を超すと言われています。

日本原産のヤブツバキやユキツバキを品種改良したものが多いようです。

また、海外においてツバキバラ、シャクナゲとともに三大花木と言われており、

5,000種を超す品種があり、とても人気が高い植木です。

欧米などの海外では、ヤブツバキを品種改良した八重や

牡丹咲きの大輪の花が人気あるようです。

 

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代表的な品種とこれから使いたい品種


【ワビスケ】


 

 

 

 


小輪の一重の白色、朱色、ピンクなどの花を咲かせ、茶庭によく使われます。

樹形が少し暴れがちになります。

 

オトメツバキ

 

 

 

 

 


ピンクの千重咲きのボリューム感のある花を咲かせます。

 

カンツバキ

 

 

 

 

 


12月から2月の冬に白色や紅色の花を咲かせます。

まとまりの良い樹形であまり樹高は高くなりません。

 

【洋種系ツバキ】

 

 

 

 

 

八重咲きや大輪の品種の人気があり、花遊庭の庭にも20種類ほどの

品種が植えられています。小輪の品種もあります。

 

ルチエンシス

 

 

 

 

 

沖縄原産のヒメサザンカで冬に白い小花を咲かせます。

ツバキ、サザンカの中で唯一香りのある花を咲かせます。

 

エリナ】            【エリナ・カスケード

 

 

 

 


最近人気が出てきた品種で非常に小さな葉と淡いピンク色の小花が特徴です。

カスケードは枝が下垂します。

 

サザンカ・朝倉

 



 

 

八重咲きの非常に花付きの良い品種で、白色に少しピンクが入る花を咲かせます。


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ツバキ、サザンカの育て方と剪定

日当たりから半日陰でも大丈夫で、チャドクガの防除を除けば

非常に育てやすい植木です。

チャドクガの発生はツバキの仲間では避けることができないようです。

チャドクガの幼虫は枝先にかたまってつくので、早めに見つけて

スミチオンなどの殺虫剤で防除します。

[チャドクガの幼虫]                   [チャドクガの成虫]

 



 

 

 

発生時期は4月から5月と8月から9月が多いようです。

庭の中にツバキやサザンカをたくさん植えすぎないことや、

透かし剪定をして風通しをよくするとチャドクガの発生を抑制することにつながります。

ツバキやサザンカは萌芽力があり、刈り込んで生垣や玉物に仕立てることもできます。

切戻しや枝透かし剪定をして、自然樹形を楽しむのも良いでしょう。

花を楽しむための剪定時期は花が終わった後が良いですが、3月から4月が適期です。

花芽ができるのは6月に伸びが止まった枝で、夏以降に伸びた枝には

花芽はつきません。秋以降に強い刈込をすると花付きはとても悪くなります。

透かし剪定や切戻し剪定をする場合は花芽に注意して行います。

 

 

 

植物情報 NO.21 ヒメイチゴノキ

2018年1月11日 by 天野勝美

 

 

 

 

 

 

 

ヒメイチゴノキはイチゴノキの矮性種で、白花と薄い赤の紅花ヒメイチゴノキがあります。

永緑園さんなどの生産者の方で栽培されているのはほとんどヒメイチゴで、

基本種のイチゴノキの定義は曖昧なようです。

ツツジ科の常緑中低木で、ヒメイチゴノキはあまり大きくはなりません。

 

秋にイチゴのような赤い実をつけるので、別名をストロベリーツリーとも呼ばれています。

実は食べることはできますが、あまり美味ではなく主にジャムなどに使われます。

 

 

 




11~12月にかけてドウダンツツジによく似た白のかわいらしい花を咲かせ、

この花が一年かけて翌年の11月から12月にイチゴのような赤い実をつけます。

同時期に花と実が観賞できる珍しい植木です。

 

 

 

 


 


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ヒメイチゴの特性と剪定

成長もあまり早くなく丈夫で育てやすい植木です。

病害虫の被害もあまりなく日当たりの良い場所を好みますが、

多少の半日陰でも大丈夫です。

 

込み合ってきた枝を抜く程度であまり剪定しなくても良い植木です。

花は枝先につくため、秋以降に剪定すると花付きが悪くなります。

花が咲いた後一年間かけて実をつけるので、強い剪定をすると実がつかなくなります。

花や実を楽しみたい場合は、込み合った枝を透かすような剪定にとどめます。

細根性なので、ある程度の成木になると移植が難しくなります。

 

 

植物情報 NO.20 スキミア

2017年12月6日 by 天野勝美

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近、東京などの都会において静かに人気が出てきた植木としてスキミアがあります。

もともとミカン科の日本原産の常緑低木で、ミヤマシキミの名前で流通していました。

よくシキミの仲間と間違われますが、別物です。

欧米で人気が高く、新しい品種がオランダなどで作られ日本に逆輸入されています。

豊田市駅前の再開発ビルの花壇にも植栽されています。

 

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スキミアの特性

秋にマッチ棒の先のようなツブツブの蕾を房状につけ、

秋から冬にかけて楽しませてくれます。

その後、春先に蕾がふくらみ白い花を咲かせます。

スキミアの蕾の色は赤や緑がありますが、冬になるとさわやかな

緑色から濃いピンク色に変わる品種(マジックマルロー)もあります。

庭植えやプランター植栽で楽しみます。

 

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スキミアの育て方

耐寒性があり屋外で冬越しができます。

夏の暑さや乾燥、強い直射日光には弱く風通しの良いやや日陰を好みます。

逆に日陰で暗すぎると花付きが悪くなることがあるので注意します。

成長は遅く、庭植えにしてもほとんど放任状態で大丈夫です。

 

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スキミアの主な品種

【スキミア・ルベラ】

 

 

 

 

 

 

 


蕾が赤くなるスキミアの代表的な品種です。オランダで一番つくられている品種です。

 

スキミア・フィンチー

 

 

 

 

 

 


蕾がさわやかなグリーンで、蕾のつき方や散り方がルベラとよく似ています。

 

スキミア・ホワイトグローブ

 

 

 

 

 

 

 


蕾は春までさわやかなグリーンで、まとまりのある形状をしています。

 

スキミア・マジックマルロー

 

 

 

 

 

 

 


矮性種で葉が白の覆輪になります。

蕾がさわやかな緑から濃いピンク色に変わります。

 

 

 

 

 

 

植物情報 NO.19 モチノキの仲間

2017年11月24日 by 天野勝美

 

 

 

 

 

 

 

 



庭木の中で常緑中高木としてよく使う植木にモチノキがあり、

品種としてはモチノキ、クロガネモチノキ、ソヨゴ、ナナミノキ、シイモチがあります。

もともと日本原産の植木で昔から庭によく植えられていました。

雌雄異株で雌木には秋に赤い実をつけます。


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モチノキの品種

【モチノキ】とクロガネモチノキ

どちらもよく似た植木ですが、クロガネモチは葉柄が紫黒色をしているので

見分けがつきます。成長は共に比較的遅いです。

成長するととても太い大木にもなり、庭の主木として使われてきました。

クロガネモチは雌木を接ぎ木したものが一般的に生産されているので

秋に赤い実がつきます。

↓ クロガネモチ

 

 

 

 

 

 



ソヨゴ

 

 

 

 

 

 

 

 

名前の由来が風を受けて葉がそよぐことからつけられたとも言われます。

成長はとても遅く優しい樹形をしているので好まれ、

特に山採りの株立もよく使われます。

ただし、山採りの株立ちは根鉢がとても大きい場合があるので注意します。

畑で生産しているものは雌木で実がつきます。

 

ナナミノキ

 

 

 

 

 

 


成長も比較的遅く、自然樹形の植木として使われ、

株立ちの樹形も生産されています。

畑で生産されているものは雌木で実がつきます。

 

シイモチ

 

 

 

 

 

 


成長も遅く葉も小さくてあまり大きくならない植木です。

これからもっと使ってもいい植木かもしれません。

 

クロガネモチ、ソヨゴ、ナナミノキ、シイモチは花遊庭の玄関周りに植栽されています。

 

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モチノキの手入れ

害虫ではカイガラムシがつき、すす病を引き起こすこともあるので、

初夏から秋口にかけて殺虫剤で防除します。

↓ カイガラムシ

 

 

 




↓ すす病

 

 

 



モチノキは萌芽力が強く、強剪定をしても大丈夫な植木ですが、

秋から冬は木を弱らすので強剪定は行いません。

自然樹形を楽しむための剪定は6月から7月、あるいは9月に

剪定を行います。

透かし剪定を基本にして風が抜けるような優しい樹形を目指します。

木によっては刈込をし、仕立物の庭木として仕上げることもあります。

 

 

植物情報 NO.18 モミジとカエデ 

2017年11月23日 by 天野勝美

モミジとカエデの違い

 

 

 




モミジとカエデの違いをしっかりと説明することができる人は少ないようです。

モミジもカエデも同じカエデ科の落葉樹で

一般的にはその中のイロハモミジ、オオモミジ、ヤマモミジなどの

葉の切れ込みの深いものをモミジと呼んでいます。

そのほかはすべてカエデと呼んでいるようです。

 

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カエデの仲間の主な品種


【イロハモミジとヤマモミジ】

紅葉が美しく庭によく使われるモミジです。

イロハモミジのほうが葉が小さく、切れ込みも深いようです。

●イロハモミジ

 

 

 

 



江戸時代からイロハモミジやヤマモミジの園芸品種として

ノムラモミジアオシダレモミジなどたくさんの品種が作られています。

●ノムラモミジ

 

 

 

 




●アオシダレモミジ

 

 

 

 

 

ハウチワカエデコハウチワカエデ(イタヤカエデ)

●ハウチワカエデ

 

 

 




●コハウチワカエデ



 

 

 

 

雑木風の庭によく使われるカエデで、オレンジ色の紅葉になります。

 

ネグンドカエデの仲間

ピンク色の新葉が美しいネグンドカエデ・フラミンゴ

葉が黄色のオーレアの品種があります。

●ネグンドカエデ・フラミンゴ

 

 

 

 



●ネグンドカエデ・オーレア

 

 

 




成長は早く、幹にカミキリムシがつきやすいので注意します。

 

メグスリノキ

 

 

 

 

 

オレンジ色の紅葉が特に美しい木ですが、

幹にカミキリムシがつきやすいので注意します。

花遊庭にはカジカエデギンヨウカエデ・ピラミデールも植栽されています。

●カジカエデ

 

 

 



●ギンヨウカエデ

 

 

 

 

 

 

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カエデやモミジが紅葉するメカニズム


気温が下がり日照時間が短くなると、葉への栄養供給が止まり、

その結果クロロフィル(葉緑素)が分解され、他の色素によって色づいていきます。

モミジは赤の色素のアントシアニンによって赤く紅葉し、

イチョウはカロテノイドによって黄色に黄葉していきます。

きれいな紅葉(黄葉)の条件として

①日当たりが良いこと、

②日中の天気が良いこと

③昼と夜の寒暖差が大きいこと、

④適度な水分があることです。

 

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カエデやモミジのカミキリムシ対策

カエデやモミジの一番の害虫はカミキリムシです。

 

 

 

 

 

成虫は枝の皮を食べ枝を枯らし、幼虫は幹の中に

入って木そのものを枯らしてしまうこともあります。

成虫は捕獲したり忌避剤によって防ぎます。

幼虫は幹の地際におがくずがあったら穴を探し、

スミチオンなどの殺虫剤を注入します。

 

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カエデやモミジの剪定

■夏季剪定

枝や幹から芽が出て枝が込んでくるので、

6月から7月にかけて透かし剪定を行い風通しを良くします。

■冬季剪定

春先の水あげが2月には始まり、他の落葉樹と比べると早いため

剪定は葉が落葉した後から1月までに行います。

しなやかな枝が上で広がるように伸びるので

自然で優しい樹形にするために幹から枝に至るまで

「流れ」を止めないようにします。

特に枝先をブツブツと切り詰めることは避けます。

 

 

植物情報 NO.17 オリーブの仲間

2017年11月20日 by 天野勝美

オリーブの特色

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリーブは中近東、地中海沿岸、北アフリカが原産の常緑の中高木で

ヨーロッパでは樹齢500年から1,000年の大木もあり、高さも10mにもなります。

日本にも樹齢300年以上、根元の直径が2mもの大木も輸入されています。

幹の成長はさほど早くはないですが、新梢は一年に1m以上は伸び、

枝も非常に込み合ってきます。

オリーブは一本だけでは実がつきにくいのですが、雄雌があるのではなく

自家受粉しにくいため、違う品種の木を2本以上近くに植えると実がつきやすくなります。

 

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オリーブの育て方と剪定

 

オリーブは日当たりが大好きで、湿気を嫌うので水はけの良い土壌に植えます。

放任しておくと、非常に枝が込み合って樹形が暴れた状態になり、

枝も横に良く伸びるので、狭い庭や玄関先には不向きです。

毎年2月から3月頃に不要枝剪定や切戻し剪定をして、幹に日が当たり風通しが

良い状態にします。

自然形の樹形を作るために、全体の枝のバランスを考えて剪定をします。

また、オリーブは萌芽力が強いので、大きさをコントロールするためにも

5年に一度くらいは強剪定をして枝を切り詰めます。

オリーブは5月頃、前年に伸びた枝に花を咲かせ秋に実をつけるため、

そのためにすべての枝を剪定して切り詰めてしまうと実は付きません。

害虫として、幹にアナアキゾウムシの幼虫が入って木を枯らしてしまうことがあります。

【アナアキゾウムシ】

幹の根元におがくずを発見したら、幼虫が入った穴を探し、

スミチオンなどの殺虫剤を注入して防除します。

根元のおがくずを見つけやすくするためには、根元に草花や低木を密植しないことです。

【スチオミン】

 

 

 

 

 

 

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オリーブの品種

 

現在オリーブはミッション、ネバディロブランコ、ルッカ、マンザニロなど

たくさんの品種が作られています。

【オリーブ・ミッション】

 

 

 

 

 

 

 

【オリーブ・ネバディロブランコ】

 

 

 

 

 

 


【オリーブ・ルッカ】

 

 

 

 




 

【オリーブ・マンザニロ】

 

 

 

 

 

 

 

特に狭い庭にオリーブを植えると時にはシプレッシーノが、

枝がまっすぐに上に伸びて横に広がりにくいので適しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

植物情報 NO.16 セイヨウイワナンテンの仲間

2017年11月2日 by 天野勝美

 

セイヨウイワナンテンの特色


北アメリカ原産のツツジ科の常緑低木で別名はアメリカイワナンテンとも呼ばれ、

最近は葉に特色のある新しい品種が出回っており、ルコテーの名前が付けられて

いることがあります。

半日陰から日当たりの良いところを好み、とても丈夫で育てやすい植木です。

乾燥する土壌よりもやや湿り気があるほうがよく、病害虫に対しても強いようです。

ポット苗の状態ではコンパクトな姿をしていますが、庭に植栽をすると高さが

1m近くの大きな株になることもあるので注意します。

枝が優しく横に広がり、自然風は雰囲気を出す植栽に向いています。

4~5月にドウダンツツジの花のような白の小さな花を咲かせます。

 

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セイヨウイワナンテンの手入れ

放任状態であまり剪定をしなくても大丈夫ですが、

枝が伸びすぎてきたら切戻しの剪定を行います。春の新芽が出る前が良いです。

 

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セイヨウイワナンテンの品種

セイヨウイワナンテンには最近多くの新しい品種も出ています。

それぞれの特徴を理解して植栽します。

 

【セイヨウイワナンテン・レインボー】


 

 

 

 

 


セイヨウイワナンテンの代表的な品種で葉に白や少しピンクがかった斑が入り

ピンク色の美しい新芽が出ます。

セイヨウイワナンテンの仲間のなかでは一番大きな株になるので植栽場所に注意します。

 

セイヨウイワナンテン・アキシラリス】


 

 

 

 

 

 

 

濃い緑から赤みを帯びた葉が特徴的で、新芽も赤くなりシックな

雰囲気の庭に向いています。株の大きさはレインボーよりもコンパクトです。

 

セイヨウイワナンテン・バーニングラブ】

 

 

 

 

 

 

 


細葉で新葉が赤く色づき、比較的コンパクトな樹形になります。

秋から冬にかけての濃赤紫色に変化する葉色がきれいです。

 

セイヨウイワナンテン・トリカラー】

 

 

 

 

 

 




緑色にクリーム色の斑入りが入る品種で、冬は緑色が赤紫がかります。

比較的コンパクトな樹形になります。

 

セイヨウイワナンテン・リトルフレーム】

 

 

 

 

 

 

 



葉が小さめで、新芽が赤く色づいてキャンドルのような雰囲気になります。

比較的コンパクトな樹形になります。

 

セイヨウイワナンテン・マキアージュ】

 

 

 

 

 

 

 



新芽はピンクで、葉には涼しげな斑が入ります。

冬の寒さで葉が赤みを帯びてきます。

比較的コンパクトな樹形になります。


セイヨウイワナンテン・ホワイトウォーター】

 

 

 

 

 

 

 


葉に白の外覆輪が入る、オシャレな雰囲気の品種です。

比較的コンパクトな樹形になります。

 

植物情報  NO.15 「キンモクセイの仲間」

2017年10月23日 by 天野勝美

 

キンモクセイの特色


 

 

 

 

 

 

 

 

 

キンモクセイは中国原産の常緑中高木で、10月にオレンジ色の非常に甘い香りの花を

咲かせ、その甘い香りによって本格的な秋の訪れを感じさせてくれます。

日当たりを好み丈夫で育てやすく、枝葉が密生して刈込みに向いており、

玉物や垣根として利用されます。

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キンモクセイの剪定

キンモクセイは萌芽力があり、刈込みに耐えます。枝葉の成長はそれほど速くないです。

花はその年に出た枝に咲くので、花が終わった秋から翌年の春までに剪定を行います。

強剪定にも耐えますが、冬の寒さには弱いので冬には強い剪定はしません。

刈込みを続けると中の枝が込んでくるので、時には込みすぎた枝を透かす剪定を行います。

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キンモクセイとギンモクセイの違い

【キンモクセイ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ギンモクセイ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 


品種としてはギンモクセイが先で、キンモクセイはその変種とされています。

育て方はほぼ同じです。

花の色はキンモクセイがオレンジ色ギンモクセイが白あるいはアイボリー色です。

花数はキンモクセイのほうが多く、ギンモクセイが少ないようです。

花の時期はギンモクセイのほうが少し遅く、香りはキンモクセイのほうが強いようです。

 

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春咲きのキンモクセイ “オスマンサス・デラバイ”

【キンモクセイ オスマンサス・デラバイ】


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近流通し始めてきた春に白い花を咲かせるキンモクセイの仲間です。

春に白い小花をたくさん咲かせ、成長の遅い常緑の低木で、芳香もありシュラブや垣根に使います。

日当たりの良い場所で、水はけの良い土を好みます。

花芽はその年に伸びた枝に夏ごろにつけますので、それ以降あまり剪定はしません。